ヒアリングの上達法ヒアリングの上達法
皆さん、こんにちは、マイクです。

本日はヒアリングの勉強法について考えてみたいと思います。筆者は最近ヒアリングの勉強を20年ぶりに再開しています。
なぜ始めたかといいますと、アメリカに出張するたびにヒアリングのなさを痛感したからです。飛行機が離陸するとき機長がアナウンスしますよね。あれがよくわからないんですね。もちろんこれから離陸するとか、着陸するとか現地の時間は何時で気温は何度だとかというのはわかりますが、それ以外だと途端にわからなくなります。
もっと困るのは故障のときのアナウンスです。アメリカ国内では飛行機が調子が悪くて搭乗した後に乗客が下ろされることが日常茶飯事です。ところがこのときのアナウンスがわからなくて隣のアメリカ人に聞いてやっと事態がわかったりします。わからないために食事の無料クーポンをもらいそこなったことがあります。
ですから、映画なんか全然わかりません。映画は字幕を見るものだと決めています。アメリカ人の友人はこのようなことがわかりませんから、映画やミュージカルやショーに誘ってくれます。そのたびに事情を説明するのも大変ですから、たまに行ってしまうことがありますが、雰囲気で何となくわかりますが、英語そのものはチンプンカンプンで、これが英語なのかなと思ってしまいます。
また、普通の商談のときはまぁ問題ないのですが、商談が終わって食事をしたりします。このとき相手のほうが二人のとき、相手だけで話しをするときがありますよね。これがまったくわからなくなってしまうことがあります。悪口を言われていてもわからないわけですよ。

このようなことは仕方がないのだとあきらめていたのですが、もう一度挑戦してみようと決意したわけです。

筆者がヒアリングの勉強を再開してから読者のみなさまのどうしたらヒアリングが上達できるのかという悩みがよくわかりました。なぜなら筆者自身もなかなか上達しないからです。
それでは具体的にお話したいと思います。

筆者が使用しているテキストはENGLISH EXPRESSという雑誌でカセットが別売です。中級以上の方にはとてもいい教材だと思います。
まずCNN NEWSです。日本やアメリカでCNNを聞いているときは何となくわかったつもりでしたが、ほとんどわかっていなかったのがわかりました。何故わからないかと言いますと、腕のいい編集者が推敲を重ねた文章を書き、それをアナウンサーが読みますから、口語的表現をはじめとしてネーティブスピーカーでないと理解できない表現がよく出てくるからです。

Larry KingのインタビューやJesse Jacksonの対談はCNNよりさらに難しいですね。英検1級以上の人でも知らない単語やイディオムが次から次へと出てきます。

筆者はまた再認識しましたが、ヒアリングといっても基本は語彙(vocabulary)だということです。
つまりCNNや対談がわからない原因はヒアリングの力がないというより語彙が不足している場合のほうが多いからです。

もっとも書いてもらえば簡単にわかるのに話されるとまったくわからないということもあります。筆者も以前に経験したのですが、ある単語を何と言っているのかわからなかったので何回か聞き直したらlawと言っていたのです。こんな簡単なことがわからない。これはヒアリング力のなさです。

テープを聞くときには工夫をすると効果があります。それは1頁分とか2頁分をまとめて聞いた後、20秒か30秒分の文章あるいは一つの文章だけを繰り返し聞くことです。
時間がある人は書き取り(dictation)をするとさらに効果があります。これにより一つの単語もゆるがせにせず、またその単語が単数か複数かを聞き分ける訓練をするわけです。
筆者はこの目的のため以前一分間回りつづけるエンドレステープを購入し、それにカセットテープの英語を録音し書き取りの練習をしたことがあります。最近ではウォークマンにそのような機能がついていますね。
5分とか10分間テープを聞いていると集中力が散漫になります。ところが10秒や20秒の短い時間ですと、それこそ全身を耳にして聞くことができます。これによって今まで聞き取れなかった単語が聞き取れるようになるのです。

ヒアリングが上達するということは今まで聞き取ることができなかった英語が聞き取れるようになることですよね。
ネーティブの教師がなぜいいかというと美人だとかカッコいいということもありますが(?)、今まで私たちが発音していたのと違う発音を見せてくれ、それにより次に同じ言葉が出てきたときにわかるようになるからですよね。
テープやビデオの場合も同じで、始めは聞き取れなくてもテキストを見た上で何回も聞いていると聞き取れるようになります。
ただし、ここが微妙なところで聞き取れたと思っていても実際はその内容を英語で理解してしまっているために、聞き取れると錯覚していることのほうが多いのです。
このことを防ぐためにはその内容を忘れた状態でもう一度聞いてみるといいと思います。
筆者の場合、ENGLISH EXPRESSを最後まで終わった後、初めからもう一度聞いてみます。私たちの心理としてはどんどん先へ進みたいもので、一回終わっているのをまたやるのは退屈ですが、それを我慢して聞いてみるのです。
そうするとがっかりするくらいわからなくなっているんですね。トホホですよね。またやりなおしです。
ヒアリングの力が一センチづつでも上達していれば希望はあるわけですが中級以上、特に上級以上になったら一センチどころか一ミリでも上達しているようには見えませんから、いやになってしまうわけです。ところがここが我慢のしどころです。ここであきらめずに続けていったとき、一年とか二年とかの一定の時間がたった後に必ず効果が現われるのです。

聞き取りを難しくしていることの一つにネーティブ特有の発音があります。やさしいところで言いますと、I want to go. はアイウオンナゴーになりますし、I'm going to go.アイムゴンナゴーとなります。はじめて聞いたときには「頼むからちゃんと発音してよ」と言いたくなりますよね。ところが最近ではアメリカ人だけでなくイギリス人でもこのように発音する人がいます。
難しい例になりますと例えばDid you eat it yet?(もう、食事はしましたか)です。これはディヂュユーイエッとしか聞き取れませんから、初めにこの英語にぶつかった人はわかりません。筆者はくやしいですけれどもいまだにこの英語はネーティブと同じように発音することはできません。

中学生や高校生の英語はもっとわかりませんし、幼稚園の子供の英語は完全にお手上げです。腹が立ちますが、逃げるしかありませんよ。
CNN Newsはまだしも対談や映画になったらこのようなネーティブしかわからないスピードと表現が重なって出てくるのですから、これを理解することは極めて困難なわけです。
これをわかろうとするわけですから、「長い旅」になるわけです。あせらずに4, 5年がかりでやるしかないと思います。
えっ、何ですって! 「俺はそんな時間がないんだ、アメリカの大学院に入学が決まっていて後3ヶ月後にはアメリカに行くんだ」ですって、、、、、

うーん、困りましたねェ。でも読者の中でそのようなかたも多いでしょうから、一緒に考えてみましょう。
アメリカの大学でも大学院でも普通の日本人が入学したら授業のすべてを聞き取れる人はいないはずです。TOFLEで620点以上取った人でもTOEICで900点以上取った人でもネーティブスピーカーでない限りムリですから、これはあきらめるしかありません。
ただテキストを中心にして授業はやっているわけですから、予習のときにその日にやるところは徹底して調べておき、暗記するくらい読んでおけば、授業を理解することは困難ではなくなります。
授業のときにアメリカ人の生徒が質問したりしますが、この質問を聞き取るのはかなり難しいと思います。これがわからなければ本人に直接どんな質問をしたのか聞けばいいと思います。
笑いながら冗談を言い合ったりするときがありますが、このやり取りは日本人学生には理解できないと思います。ネーティブしかわからないスラングを使っていますしスピードも速く、また正確に発音していないときも多いですから、口惜しいですけど仕方がありません。これも理解しようと思ったら後でアメリカ人生徒に聞くことでしょうね。
このような意味では自分を助けてくれる友人を何人か作っておくべきです。そのためには食事したりする交際費(?)は惜しまずにマメに声をかけることだと思います。
問題はMBAなどでディベートするときです。この場合は相手の言っていることがわかりませんと、ディベートになりません。仮にMBAに入学する人があと3ヶ月しか時間がないとしたら次のことをやっておくべきです。

1. 経営学関係の書籍を最低5, 6冊は読んでおき、そこに出てくる語彙はマスターしておくこと。
中上級者向け推薦原書/ビデオに何冊か推薦しています。

2. 金融、証券、株式、保険用語に習熟しておくこと。
New York Timesの経済欄やWall Street Journalは読みなれておくこと。専門用語を拾い、日英対訳の用語集を作成しておくと入学した後も便利なツールになるはずです。参考辞書は翻訳に必要な辞典に掲載してあります。

3. ディベートのために必要な表現を勉強しなおし、整理しておくこと。
a) 議論のときに用いる便利な表現がいろいろあります。My point is... The fact is ... など前置きとして議論のときに有効な表現を実際の議論を収録したテキストから書き出して、それをノートにしておく。
b) 「私はノンネーティブスピーカーだからあなたの言っていることを正しく理解していないかも知れないから確認したい」などの日本人だから使用しなければならない、あるいは使用したほうが有効だと思われる表現を、実際のディベートを想定しながらいくつも用意しておく。

このような準備をしっかりやっておきますと、アメリカに行った後で問題があったときもどんな対策を立てればよいかがすぐにわかるはずです。

一番始末に負えないなのは何とかなるだろうとほとんど準備もせずに入学した後、授業がわからないから困ったと泣き言を言う人です。

日本でしたら行き付けのスナックのママにでも愚痴を聞いてもらってストレスを解消できるでしょうが、アメリカのバーは聞いてもらうにも相手の英語がスラングですから、ストレスは余計たまります。

 ヒアリングの上達法(2)へ
 英語かけこみ寺へ

This page was written by Mike Sakamoto.
Email address: mike@uniconpro.co.jp