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読者から質問がきました。それは「発音」と「ヒアリング」のどちらから先に勉強するかということです。
とにかくはじめて英米人と会話をして驚くことはかれらが、私たちが考えていた発音とはまったく違う発音をすることです。その結果、言っていることがサッパリわかりません。例えば「ダッグ」と言っているのがわからなくて書いてもらったら"dog"で「何だ、犬のことか」とビックリしたり、流暢な英語が話せると自負していた(?)筆者が「ラー」と言われてわからなくて、書いてもらったら"law"(法律)で、ビックリしたことがあります。
反対に簡単なことでも通じないことがしょっちゅうです。海外旅行に行ってコーヒーが飲みたくて「コーヒー」と言うと出てくるのはコーラです。アメリカに行ってコーヒーが飲めるまで半年かかったという冗談みたいな本当の話もあるくらいです。
実はこの問題は簡単そうですが、「卵が先かニワトリが先か」という問題のように難しい問題です。英語を習い始めた瞬間からネーティブの先生から教わればこのようなことはないのですが、現在の日本の英語教育環境ではムリなことです。
この結果、英米の文学書でも辞書を引けば読める大学生が簡単な会話すらやり取りできないということがでてくるわけですね。
それでも昔と比べるとずいぶんとよくなっていると思います。今日では英文学者が英語を話せないということはまずないと思いますし、バートランド・ラッセルやサマーセット・モームの英文が読めるのに簡単な会話ができなかった大学生も英会話スクールに行ったりして英会話を習ったりするようになりますので多少は話せるようになります。
さてこの質問に対する答えなのですが、質問された方には不満かも知れませんが、同時にやるべきだというのが答えになります。もともと「発音が先かヒアリングが先か」という質問は本来から言いますと英語学習の原点からはずれています。
言葉と言うものは聞いても話せなければいけませんし、反対に話せても聞けなければ意味がないからです。
ただし昔は人によってヒアリングを重点にし、発音を軽視していた傾向があります。ネーティブピーカーはひどい発音でも理解してしまいますから、それでいいと思ってしまったのでしょうね。
この結果、ヒアリングはよくできるのですが、話すとひどい発音をする人がいます。今でも国際的なビジネスマンや学者で英語の達人と言われている人が「勘弁してよ」と言いたくなるようなひどい発音のジャパニーズ・イングリッシュを話す人がいます。
さすがに通訳を仕事にしている人は発音もきれいなネーティブに近い英語を話しますね。
初心者の方が効率よく発音とヒアリングの能力をアップするためには基本的なことは学習し、それを肌で覚えるべきだと思います。
例えば子音ですね。日本語にはこれがありません。例えば汽車を意味する"train"なんですが、私たち日本人は「トゥレイン」と"t"のところを"tu"と発音しがちですが、母音の"u"が入ってはいけません。したがって「ツ」に近い音に聞こえます。
このような子音の発音はカタカナで表記することはできません。
もう一つの難しい問題は英語はリエゾンがあることです。例えはI want to get it.(それが欲しい)の場合、アイ・ウオント・ゲット・イットと言ってくれればわかるのですが、英米人はアイウォンナゲッティットとか、アメリカ人ですと、アイウォンナゲッレィットとなります。この場合の最後の「ト」は子音ですから、「ト」ではないわけですね。
このような理屈は英会話の教材などに書いてありますから、一通りこれらのことを勉強し、よく理解した上で正しい発音を覚えると同時に、ヒアリングを勉強していけば自然に英会話はできるようになっていきます。
注意しなければいけないことは初めに耳で聞いてわからなかった英語は、必ず目で見て確かめることです。よくまったくわからないFENのニュースなどをかけっぱなしで聞いている人がいますが、これは効果がほとんどありません。
また新聞や雑誌の広告に毎日わからなくても10分英語を聞いていれば自然に英語が話せるようになるというのがありますが、残念ながら効果はありません。教材を売るための誇大宣伝に過ぎません。海外に行ったら自然と英語はうまくなるという信仰と同じです。
考えてもみてください。ピアノを弾けるようになるためには毎日何時間も練習しなければなりません。
碁や将棋でも有段者になるためには毎日道場に通ったり、あるいは数時間勉強する生活を数年続けなければなりません。水泳とかスキーとかスポーツでもそうだと思います。それが何故英語になると簡単に覚えられる方法があるという発想になるのでしょうか。
英語もまったく同じで初級から上級まで単調なことを繰り返し、繰り返し学習しないと上達しません。
ヒアリングや発音を上達するためには、テキストで確かめそれを音読して真似をしてみることがポイントです。
テレビの英会話講座でネーティブの先生が短いフレーズや文章を発音した後に視聴者にそれを真似して繰り返すことを促す瞬間がありますよね。あれが恥ずかしくて筆者なんかもやらなかったりしましたが、今から思いますととても大切な勉強法だったと思います。
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