マイクです。
本日はまずイギリス人と結婚している女性の読者から来た面白いメールをご紹介します。
私の個人的な意見としては、日本は「選択が少ない」ということです。
何を今更といわれそうですが、実際ほとんどがそういう基盤によって成り立っているので、前例がないと行動できなかったりベンチャー企業が少なかったり、定食ものが多かったり、海外旅行というとパッケージツアーが定番だったりということだと思います。
私は日本以外の国で暮らしたことがなく、それが当たり前だと思っていたので最初のころは主人とケンカばかり(といってもあまり言いたいことは言えませんでしたが)で、何て冷たい人だろうと思うこともありました。
でも先日主人の故郷に行った際に、両親があれこれ世話を焼いてくれてとってもありがたかったのですが、5日目あたりからだんだん苦痛になってきました。つまり自分に選ぶ権利がないということが、いやになり始めたのです。
その後ふと気づくと知らず知らずのうちに日本にいる外国人もまったく同じ気持ちになることが少なからずともあるのだと思いました。
でもマイクさんこれって日本人のカップルにも適応するのかもしれませんね。彼女が甘いものが大好きなので彼氏もきっと大好きだと決めてかかって彼氏の困った顔を無視して口にアイスクリームを一さじ運んでいるといった光景を見ることがあります。彼女の無邪気な顔がきっと悪魔の顔に見え始める第一歩だと思います。
余談ですが、ちなみに最近私は群れをなさない日本人になる第一歩としてお手洗い使用時に「音消し」の水を流さないように努めています。
これは女子トイレに入れないマイクさんにとっても日本人という以前に理解が難しいかと思われますが、かなり勇気が要ります。公衆トイレなら2度と会うこともないのでまだしも、職場では女性の中でかなりうわさになるのではないだろうかと心配になるくらい他の女子職員は立て続けに何度も何度も水を流しています。
引用はかなり長くなりましたが、筆者は最後の「トイレの音消し」を読んで笑ってしまいました。
そのあと考えたのですが、「小」ならいいですが、「大」のときで下痢しているときはどうするのだろうか、また反対に便秘で出るものがでなくてうなっているときはどうするのでしょうか。
私が以前に一緒に仕事をしたアメリカ人女性に Cathy という人がいました。彼女がトイレに入ると、その「小」の音がよく聞こえたそうです。彼女は気にもしなかったのでしょうね。
さて変な話から始まりましたが、この人が指摘するように日本という国は英米と比較すると選択権の少ない国だと思います。「島国根性」とか「ムラ社会」とかいろいろ言われていましたが、この意味が日本人の私自身最近ようやくわかってきました。「ムラ社会」では自分の意見を言う前にムラの長老がどう思っているかを知らなければなりません。建前としては自己の利益の前に集団の利益を優先させなければならないわけです。そのような社会では個性は発揮することはできません。
学校とか会社とか政治の世界とか日本を構成するすべての社会がこのような概念をもとにして成り立っていますから、そこで創造性とか独創性とかをいくら声高に叫んでも真似事の創造性しかでてきません。
ムラ社会からはみ出した人は異端者ですから冷たい目で見られるわけですね。学校についていけなくなった人、会社についていけなくなった人、結婚に失敗した人、事業に失敗した人、何らかの障害を持った人など、英米なら何の問題もない人までも「はみ出しもの」に見られてしまう傾向があります。
こうして私たちは村八分にされないようにやりたいことも我慢するようになってしまうのです。「本当はこんなことはしたくなかった」のにそれをしている自分、「ノー」と言えなかったばっかりにいつの間にか入りたくもなかった仲間に入っている自分とか、私たちも経験がありますよね。
英米では集団より前に自分です。まわりがどう考えるよりも自分がどう考えるかが重要です。
さてここで肝心なことは英語という言語はこのような文化をもとにしてつくられています。これに反して日本語は「ムラ社会」の文化をもとにして出来上がっています。同じ英語圏でもアメリカとイギリスあるいはカナダやオーストラリア、ニュージーランドと比べると自己主張の方法では違いがありますが、根本的には変わりはありません。英語を話す民族だからです。
したがって英語という言葉は自己主張がしやすい言葉となっています。日本語は英語と比較すると自己主張するには不適切な言語です。
この本質的な違いをとらえていないとわたしたち日本人は英米人とのコミュニケーションに失敗します。
つまり日本で生活するときとアメリカやイギリスで暮らすときはスタンスを変えなければいけないということになります。同様に日本の企業と取引するときと海外の企業と取引するときは、まったく異なるやり方を変えなければいけないということです。
英米で暮らすときは自己主張をしなかったら誰もかまってくれる人はいません。反対に日本にいるときは相手の立場を考えた後におそるおそる自己主張をしなければなりません。
日本がなぜ選択の少ない国なのかは読者のみなさんはおわかりになったと思います。そうです、自分の個性を主張する前に他人がどう思うかを考えるからであり、また自分の好きなやり方で行動するより、みんなと同じような行動をとらなければ「変な人」と見られてしまうからです。
私自身は日本でも、自己主張をしても問題ないような英米の文化のような風土が根づいてもらいたいと思います。しかし相手のことを考えずに自己主張するスタンスにはついていけません。
|